ロンドンの恐怖  著 仁賀克雄

2025年8月

著者は「切り裂きジャック」の研究にかけては日本の第一人者。すでに他界されていますが、いまだにこの本を超える研究本はないと思います。この文庫本はもう数十年手元にありボロボロですが手放せません。今回が再々読となりました。

切り裂きジャックの殺人事件からもすでに今年で137年。
今でもたまに「真犯人解明?!」とか「ジャックは〇〇だった!」なんていう記事や本が出ますが、結局確実なものはなく、永遠に未解決事件となるのでしょうか。

この本は、あくまでも切り裂きジャックの事件の状況、警察の捜査の進み具合や住民の反応など本当に詳しく書かれ、当時のロンドンの街の風景が浮かんできます。事件発生は1888年ビクトリア朝末期のことでした。ビクトリア朝時代というのは、本当にさまざまなことがあった時代です。殺害現場に当たるホワイトチャペルと呼ばれたロンドン東側は貧民街で、不衛生で治安も悪く犯罪が蔓延る地域でした。

切り裂きジャック事件の詳細についてはWikipediaをはじめ他にネットで検索できますのでここでは割愛しますが、1888年ロンドンのホワイトチャペル界隈で起こった連続殺人事件です。女性を狙った惨殺事件で当時も人々や新聞などで話題になり、いまだに未解決です。ロンドンでは「切り裂きジャックツアー」という現場をめぐるツアーがあります。

筆者は「これまでたくさんの容疑者がいたが私はこの人が犯人だと思っている」という結論は出していません。それぞれの容疑者について経歴などを記し疑われた要因やアリバイなども記しています。巻末に有力容疑者リストが載っていますが総勢18名。本書出版時の人数ですから、今は一体何人が追加されているのやら。

変な脚色もなくまさに「切り裂きジャック研究者」が書いたノンフィクションです。

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